2010年10月10日日曜日

京都OHBL奥田浩子のBeauty Memories      “ほめて幸せ”



人をほめるのが好きだ。
その人の、良いところを、
見つけていくのが
大好きだ。

その人自身が、
以外にも
自分の良いところに
気付いていない。

ある人は、
横顔からみえる鼻の角度が
彫刻刀でそいだように
美しくシャープだったり、
ある人は、
いつも口角がほほ笑んでいたり、
また、ある人は、
耳たぶが上等な和菓子のようで、
また、ある人は、
左右の肩のラインが
気持ちよく平行線。

人をほめるのが好きだ。
少しクセがあったり、
雰囲気のある、
なかなか気付けそうにない、
そして、
その人のボトルにしかない、
オリジナルな香りのような、
そんな部分を、
みつける事が、
大好きだ。

京都OHBL奥田浩子のBeauty Memories      "3秒間のimpression”

ひとを見る時、
どれくらい時間をとめますか?
ひとに見られる時、
どれくらい時間をとめられますか?

ある男性が、
知らない女性が
3秒間見つめたときには、
必ず自分に気がある証拠と、
自信満々に、
話していた。

なるほど、3秒間…
以外に長い3秒間…

3秒間、止まる視線で
視つめられたいものである。

もちろん、
素敵だと思われて。




2010年10月5日火曜日

京都OHBL奥田浩子のBeauty Memories      ” 蜜月の臨月”



ある年の3月1日から、
4月1日までの一ヶ月間は
まったく仕事は何もせず、
社会人になってから、
はじめての長い休暇をとった。

毎日お昼頃に起きては、
朝と昼をかねて、
ゆっくりと食事をし、
時には映画をみたり、
時には散歩をしたり、
時には本を読み、
時には買い物にでかけ、
時には何もせず、
だらだらと、
一日中家にいたりした。

夜中に夜の街をドライブに出かけ
気分をかえて、
北山を走ったり、
嵯峨野に行ったり、
東山を走ったり。

眠る時には、
毎日心臓の鼓動を
三人分、平行に並べて。

そして、一ヶ月の間
一度も自分で、自分の背中を
洗うことはなかった。

ある年の4月1日、
蜜月の甘い蜜を
十分に吸った女の子が
私の中から、解き放たれた。

思い出すと、
いつも、
胸が、じんとして、
いつも、
心が、満たされる、
こんな蜜月を、
きっと、もう、
あじわうことはないだろう。

2010年10月1日金曜日

京都OHBL奥田浩子のBeauty Memories       ”このみ”



顔のパーツが直線的である。

特に鼻が重要。

小鼻が丸くない事。

指先が繊細でなくとも、
動きが繊細である事。

耳の後ろの匂いが
自分にあう事。

さわやかすぎない事。

アドリブに強い事。

食事に行ったら、
そこのオススメを注文する事。

食が太い事。

そう、決して大食漢ではなく。
太い事。

味にうるさい事。

口をあけて眠らない事。

涙もろくない事。

怒るととても、恐い事。

間は良いが、
調子は良くない事。


知らない事を、
あたたかく、教えてくれる事。

中年の域に入った私に、

とうとうと、人間とは、

と、といてくれる事。

理論と知識と、

今までの生き様において、

総合的に、

人間とは、

と、

といてくれる事。


そして、ふんわりと
あたたかい事。

触りたい、
近づきたい、
ではなく、


話しが聞きたい、 

そんな人。

京都OHBL奥田浩子のBeauty Memories       ”美しいひと”



以前から、ずっと気になっていた
とても美しい人がいて、
その人が載っている美術雑誌を
かれこれ3年程前から
大事にしてきた。

ぞっとするほど、美しく
みつめられたらきっと、
息がとまってしまうだろう。

昔話にでてくる雪女のようでもあり、
また、遠くはなれた国からやってきた
西洋の人形のようでもあり、
また、海の底から泳ぎついた人魚のようにもみえる
美しい人。

重圧感があり、凛としていて、
血と骨がしっかりとつまったような
美しい人。

その美しい人をテレビで拝見する機会が
やっとめぐってきた。
私は、手帳に赤で小さく印をつけて
密かにその時を待った。

息をするその美しい人の
ひとつに束ねた髪のななめ後ろ姿に
息が止まった瞬間があった。

耳の上からうなじに
綺麗に弧を描いた黒の曲線。
美しい人の秘密の美しさを
発見したような感動だった。

見つめられなくとも
こっそりと、
後ろからみつめただけで
息が止まる程の
美しさだった。